秋の瀬戸内は、海の表情が一段と豊かになる季節です。
澄んだ空と穏やかな波のもとで、魚たちはしっかりと脂を蓄え、旨みを増していきます。中でも今の時期にぜひ味わっていただきたいのが「タイ」と「サワラ」です。
タイといえば春の“桜鯛”が有名ですが、実は秋も負けないおいしさ。
この時期の“紅葉鯛”は、身が締まり、程よく脂がのって上品な甘みが広がります。刺身で味わえば歯ごたえが心地よく、塩焼きにすれば香ばしい皮目とふっくらとした身が絶妙です。
一方、瀬戸内を代表する魚・サワラも、秋から冬にかけてが旬の始まり。
回遊を終えて身が引き締まり、旨みが濃くなる時期です。皮目を軽く炙れば、香ばしさの中にとろりとした脂が広がり、思わずお酒がすすむ味わい。味噌漬けや西京焼きにしても格別です。
海の恵みとともに、季節は静かに冬へと向かいます。
瀬戸内の豊かな海が育んだ秋の味覚を、ぜひこの時期にお楽しみください。
当店では、その日仕入れた瀬戸内の新鮮な魚を、素材の持ち味を生かしてご提供しております。
秋の味覚とともに、心ゆくまで季節の移ろいを感じてみてください。
